
特定非営利活動法人
鹿児島砂防ボランティア協会
理事長 種子島 時邦
近年、地球温暖化による気候変動などに伴い我が国では台風や豪雨、地震等による被害が相次ぎ、中でも梅雨前線の停滞や日本列島を縦断する台風がもたらす豪雨による大災害が各地で発生しています。特に、令和3年7月には静岡県熱海市において、盛土部造成地からとみられる土石流災害が発生し、多くの人命が失われました。
鹿児島地域では平成5年8月に鹿児島市を中心とした集中豪雨では甲突川の氾濫など史上まれにみる土砂災害が発生し尊い105名の方々の命が失われました。
その後も、南種子町茎永、出水市針原、菱刈町前目、垂水市小谷、鹿児島市本城町などで土砂災害により人命を奪われる災害が後を絶ちません。
また、平成9年3月には県北西部地震(M6.3)が、さらに同年5月には第2県北西部地震が発生し、北薩地域ではライフラインに多大な被害をもたらしました。
この地震発生を契機に県土木部OBによる鹿児島砂防ボランティア協会が設立され、地震発生地区の防災点検が実施されました。設立以来、当協会は梅雨、台風時期前に急傾斜地崩壊危険箇所や土石流危険渓流の防災点検、豪雨後の渓流緊急調査、危険箇所周辺の皆様の意識調査や啓発活動、斜面判定士認定のための土砂災害防止講習会や土砂災害警戒区域等指定に関する住民説明会への支援活動を行っています。
鹿児島砂防ボランティア協会は、平成17年3月31日に特定非営利法人として鹿児島県知事から認証を受け、ボランティア活動を通して今後とも地域の方々の信頼と協力を戴きながら、安全なまちづくりの普及啓発活動や土砂災害に関する情報収集及びその提供、土砂災害による被災者に対する支援活動等を行い安全で安心して暮らせるまちづくりの推進に努めてまいります。

平成9年3月29日 第1回砂防ボランティア活動出発式(県庁正面玄関前)